砂と戯れる「サンドボード」ってどんなスポーツ?

サンドボードは、スノーボードに似た形のボードに乗って砂丘や砂山を滑り降りる、新感覚スポーツです。
一見するとスノーボードのようですが、遊びの舞台は雪山ではなく広大な砂漠や砂丘ですから、砂の上を滑る際の独特の感覚が楽しめます。
鳥取砂丘がサンドボードのメッカとして知られています。

サンドボードの歴史と楽しみ方

サンドボードは、砂漠が多いオーストラリアで生まれたといわれています。
砂の上をボードで滑ってスピードを感じたり、急な斜面を滑り降りる爽快感が魅力です。
砂丘を滑り降りると、まるで空を飛んでいるかのような開放感も味わえるでしょう。
バランスを取りながら進むため、体幹や筋肉、バランス感覚なども鍛えられます。

砂に触れると、太陽の熱やさらさらの粒子の感触、しっとりとした肌触りなど、いろいろな感触が手に伝わってくきます。
また、目の前に広がる砂丘は、風が砂を運び刻一刻と姿を変えていきます。
風紋など、壮大な自然のアートが楽しめるのも丘や砂漠で遊ぶサンドボードならではの魅力です。

風を切る音やボードが砂を滑る音など、ふだんは聞けない音たちがワクワクする気持ちを盛り上げてくれます。
乾いた空気、砂のにおい、そして遠くから香る植物の香りも含め、まさに五感を刺激するスポーツ、それがサンドボードなのです。
砂丘や砂漠が縁遠い人も、身近にある人も楽しめるスポーツとなっています。

手軽さも魅力で、特別な技術や経験は必要なく、子供から大人まで誰でも気軽に楽しめます。
転んでも砂に包まれるので、大きなけがをしにくいのも魅力の1つです。
滑り終わったらボードを持って砂丘の頂上まで登るのも一興で、童心に返って楽しめます。

サンドボードの開催地

日本での大会は鳥取砂丘を舞台に「日本サンドボード選手権大会」が行われていましたが、2019年の第14回開催以降、大会の情報は見つかりませんでした。
現在は開催されていないようです。

世界的には、ドイツのモンテカオリノで年1回開催されるワールドカップが有名です。
高さ91メートル超の砂丘をボードで下り、丘の底にある着水地点に乗り入れます。
スラローム、フリースタイル、サンドボードクロスといった種目に分かれており、多彩な演技が楽しめます。

日本では大会情報は見当たりませんが、鳥取砂丘では現在でもサンドボードを思いっきり楽しめます。
初心者向けのスクールが行われており、10歳以上が対象の「サンドボード」と、5歳以上が対象の「サンドスライダー」の2つのコースが用意されています。
サンドボードは立って滑る本格的なコースですが、サンドスライダーは座って滑るので小さな子供でも安心して参加できます。