海との一体感が味わえる究極の海のスポーツ

スピアフィッシング(魚突き)は、銛やヤスを使って魚を捕る古来の漁法です。
テレビのバラエティ番組で海に潜って魚を突き「とったどー!」と歓声を上げるシーンが有名ですが、まさにあれがスピアフィッシングです。

ボンベを使わずに素潜りで挑むスピアフィッシングは、海と一体化する原始的な体験です。
静かな海で心拍を鎮め、魚のように呼吸を止めて獲物を狙う、そんな体験は日常的にできるものではありません。
このスポーツを通し、自然や自分自身に向き合うのも良い体験になるのではないでしょうか。

魚と1対1の勝負!スピアフィッシングの魅力

狙いを定め、息の続く限り魚を追いかけ、仕留めた瞬間の興奮と達成感は格別です。
さらに、自分で選んだ「食べたい魚、美味しい魚」を獲るという醍醐味も味わえます。
スピアフィッシングは自らの体と獲物の命を賭けた真剣勝負ですから、生半可な気持ちでは挑めませんが、その先には計り知れない喜びが待っています。

ただし、安全対策は万全にしましょう。
自然と一体になるスピアフィッシングは、常に危険と隣り合わせです。
安全に楽しむためには、海や魚突きに関する知識を深め、実践的なスキルを身につけ、必要な道具をそろえることが大切です。

必須アイテムの1つ目は、体を水温や傷から守るウェットスーツです。
ウェイトベルトはウェットスーツの浮力を相殺するためのおもりですが、巻いていると自然に浮上することができません。
緊急時に素早く浮上できるよう、着脱しやすいものを選びましょう。

岩や魚のヒレなどから手足を守るグローブとブーツも、必ず装着しましょう。
マスクとシュノーケルは、視界を確保し、顔にフィットするものを選んでください。
緩んだものを使用すると水が入って使い物になりませんし、締め付けがきついものは不快感や体力の消耗につながってしまいます。
推進力を得るためのフィンは、初心者には柔らかいものがおすすめです。

魚を突くための手銛(ヤス)は、バランスが良く取り回しやすいものを選びましょう。
捕獲した魚を保持するフロート(浮き)は、目印としても欠かせません。
その他、深度と時間を計測する水深計付き腕時計、絡まった綱などを切るシーナイフも必要です。
そして最後に、地元の漁師さんや住民に迷惑をかけないよう、ルールとマナーを必ず守りましょう。

過去にはジャパンカップも開催!

スピアフィッシングの大会は、日本スピアフィッシング協会が毎年「ジャパンカップ」を開催していました。
開催地は、黒潮の流れに乗った魚が豊富なる伊豆諸島です。
離島での魚突きポイントは潮流が強く、10m以上もの深いポイントが多いのが特徴です。
しかし2014年を最後に大会の情報はないため、現在は国内での大会は行われていないようです。