野山をかけるモトクロス

オートバイを使ったレースということで、日本人になじみのあるレースというのは、
舗装されたサーキット場で、オンロード用バイクがかっとんで行くという光景のものでは内科と思います。
確かに、鈴鹿サーキットはこのタイプのレースが良く行われるサーキット場でして、有名です。
ところが、舗装された整地でのレースとは全く違う、土の上を走る不整地のレースも存在するわけでして、
オートバイによる不整地レースをモトクロスレースといわれて、熱心な愛好者がいるといわれてます。
モトクロスレースの発祥地はヨーロッパといわれまして、バイクの生産が盛んになってきたころから、
野山を駆け巡ってレースを楽しむという原型が、20世紀初期ごろに確立したといわれています。

そのころはまだ、オンロード用バイクのタイヤを不整地用タイヤにしたものを使っていたため、
レースに使う際のコースは、起伏が今よりも小さいものであったといわれています。
なぜかというと、普通のオンロード用バイクを改造した場合には、
強度を保ちながらサスペンションを大きくすることが技術上難し買ったという事情があったのだそうです。
日本でも黎明期にモトクロスレースの原型として行われていたレースは、起伏が小さいものだったとされています。

その後、オートバイ製造技術が格段に進歩して、不整地走破性に特化して作られたモトクロスバイクが登場し、
その不整地走破性のすばらしさは、後にオフロードバイクとして市販されるようになって、
愛好者も多いということだそうです。

レース用に改良されたバイク、モトクロッサー

モトクロスレースでは、3次元的なアクションである、飛ぶ、横滑りするというアクションが大半なので、
できるだけ車体を軽量化するということが重要になるわけでして、それゆえ、レース専用車両として、
モトクロッサーという、公道は走行できない、
前照灯や方向指示器が取り外されたタイプのバイクが用意されているのだそうです。
モトクロスレース場に行くと、モトクロッサーを使ってのレースが頻繁に行われているといわれていまして、
とても迫力のある、ダートの上での横滑りや、起伏を利用した大ジャンプなど、
かなり3次元的な要素が強いアクションを見ることができます。

ちょっとした小山のような起伏もあるそうでして、力強く起伏を上っていって、
かなりの高さから大ジャンプするモトクロッサーの姿は、かなりかっこいいと思います。
モトクロスレースで使われる、豊富な起伏があるコースには、どんな魅力があるのかと少し考えてみたあと、
私は、体重移動の妙でコーナーをたくみにすり抜け、そして、アクセルコントロールの微妙な調節で、
ジャンプの高さを自在に変えていけるなど、純粋にライダーの腕のよさを
発揮できるコースであるというところに魅力を感じているという考えに達しました。

小雨程度の雨でしたらレースは続行ですので、ダートが水を含んだ状態になったときに、
本当の腕のよさの差が出てくるというところは、モトクロスレースを見るうえでの醍醐味として
もっと面白くなってくるので、多くの人に観に来てもらえればいいと思うわけなのです。